2025年5月8日に放送された『ぐるぐるナインティナイン2時間SP』の「料理対決ハンデマッチ」では、イタリアンの巨匠、橋本直樹シェフが考案した「衣サクサクチキン南蛮」が注目を集めました。
この一品は、限られた食材費1,400円という条件下で、その名の通りサクサクとした衣の食感、そして絶妙な甘酢とタルタルソースのハーモニーが高く評価され、見事鉄人チームを勝利へと導きました。
この記事では、番組で紹介された橋本シェフの「衣サクサクチキン南蛮」について、家庭でもその美味しさを再現できるよう、詳しい材料と作り方のポイントを余すところなくお伝えします。
シェフならではの工夫や、食感を最大限に引き出す秘訣を学んで、ぜひご家庭でも挑戦してみてください。
ぐるぐるナインティナイン2時間SP 料理対決ハンデマッチ
この日の放送では、プロの料理人と芸能人が料理の腕を競い合う人気企画「料理対決ハンデマッチ」が開催されました。
その中で、銀座京橋「リストランテフィオレンツァ」の橋本直樹シェフが、驚きのテクニックを駆使したチキン南蛮を披露しました。
衣サクサクチキン南蛮 紹介
橋本シェフが作り上げた「衣サクサクチキン南蛮」は、単に美味しいだけでなく、食材費1,400円(4人分)という厳しい制約の中で、最大限の工夫が凝らされた一品です。
特に審査員を唸らせたのは、その革新的な衣の食感でした。
鶏むね肉を使用しつつもパサつかせず、しっとりジューシーに仕上げる技術、そして甘酢ダレとタルタルソースの完璧な調和が、この料理の評価を決定的なものにしました。
これから、その秘伝のレシピを詳しく見ていきましょう。
お店の味!秘密の材料
このチキン南蛮を作るために必要な材料は、スーパーでも手軽に揃えられるものばかりです。
特に鶏むね肉は経済的でありながら、下処理と調理法で格段に美味しくなります。
4人分の材料は以下の通りです。
- 鶏むね肉 : 2枚
- 玉ねぎ : 1個(下味用に1/4個、タルタル用に1/2個、残りは好みで)
- ゆで卵 : 3個
- つぼ漬け : 1パック
- もやし : 1袋
〖調味料〗
- 醤油 : 大さじ3
- にんにくチューブ : 大さじ2
- 生姜チューブ : 大さじ2
- 片栗粉 : 20g
- マヨネーズ : 大さじ8
- パセリ(乾燥または生) : 適量
- ポン酢 : 大さじ3
- 砂糖 : 小さじ3
主役の鶏むね肉は、脂肪分が少ないためヘルシーですが、火を通しすぎると硬くなりがちです。
しかし、このレシピでは下味の工夫で驚くほどしっとりと仕上がります。
衣のサクサク感の鍵を握るのは片栗粉です。
ここにひと手間加えることで、お店のような専門店の食感が生まれます。
タルタルソースには、食感のアクセントとして「つぼ漬け」を使用するのが橋本シェフ流。
このつぼ漬けが、コリコリとした歯ごたえと独特の甘みを加え、ゆで卵のコクと玉ねぎの風味、マヨネーズのクリーミーさと一体となり、甘酢ダレとの相性を高めます。
サクサクの秘訣!丁寧な作り方
それでは、いよいよ「衣サクサクチキン南蛮」の作り方です。
一つ一つの工程に、美味しく仕上げるためのシェフの知恵が詰まっています。
- 鶏むね肉の下準備 : 鶏むね肉は厚みが均一になるように開き、火が通りやすく、また食べた時の食感が良くなるように数カ所筋を切ります。この作業で、短時間調理でも均一に熱が伝わりやすくなります。
- 下味タレと漬け込み : 玉ねぎ1/4個をすりおろし、醤油大さじ3、にんにくチューブ大さじ2、生姜チューブ大さじ2と混ぜ合わせ、下味タレを作ります。鶏むね肉をこのタレに漬け込みます。玉ねぎに含まれるプロテアーゼという酵素が肉の繊維を分解し、短時間でも驚くほど柔らかく、そして風味豊かに仕上げます。
- 衣の準備 : バットなどに片栗粉20gを広げ、霧吹きで水を軽く振りかけます。この時、水をかけすぎず、片栗粉の表面に小さなダマ(番組では「クラスタ」と表現)を作るのがポイントです。このダマが、揚げた時にサクサクとした独特の食感を生み出す秘訣となります。均一にダマができるように、片栗粉を混ぜながら行うと良いでしょう。準備した鶏肉に、この片栗粉をしっかりとまぶします。
- タルタルソース作り : ゆで卵3個を粗めに潰すか、裏ごし器で粗く濾します。玉ねぎ1/2個とつぼ漬け1パック分をみじん切りにし、水気を軽く絞ります。ボウルにゆで卵、みじん切りにした玉ねぎとつぼ漬け、マヨネーズ大さじ8、刻みパセリ適量を加えてよく混ぜ合わせれば、自家製タルタルソースの完成です。つぼ漬けの塩味と甘み、そしてポリポリとした食感がアクセントになります。
- 甘酢ダレ作り : 小さなフライパンまたは鍋にポン酢大さじ3と砂糖小さじ3を入れ、軽く煮詰めて甘酢ダレを作ります。砂糖が溶け、少しとろみがつく程度で火を止めます。ポン酢の柑橘系の爽やかな香りが食欲をそそります。
- 揚げ焼き(一次加熱) : フライパンに深さ1cm程度の揚げ油を熱し、170℃前後に保ちます。鶏肉の皮面を下にして入れ、揚げ焼きにします。焼いている間、スプーンで油を鶏肉の上から絶えずかけ続けることで、上面にも効率よく熱が伝わり、衣が均一に仕上がります。この工程で中温を維持することが、衣の中の蒸気圧をコントロールし、油の吸いすぎを防ぎます。
- 二度揚げ(仕上げ加熱) : 一度取り出した鶏肉を、油の温度を190℃程度に上げた状態で再度投入します。今度は皮面を下にして、短時間でカリッと揚げます。この二度揚げが、衣に残った水分を効果的に飛ばし、より一層サクサクとした軽い食感に仕上げるための重要なポイントです。
- タレとの絡め方 : 揚げたての鶏肉の油をよく切ります。甘酢ダレを弱火で温め直し、鶏肉の片面だけをサッとくぐらせます。全体をタレに浸してしまうと衣のサクサク感が損なわれるため、片面だけに味を付けるのがシェフのテクニックです。タレを絡めたらすぐに火を止めると、砂糖が焦げ付くのを防ぎ、風味も保てます。
- 盛り付け : もやし1袋を電子レンジで加熱し、軽く水気を切ってお皿に敷きます。その上に食べやすい大きさにカットしたチキン南蛮を盛り付け、たっぷりのタルタルソースをかければ完成です。もやしのシャキシャキとした食感が、ジューシーなチキン南蛮の良いアクセントになります。
このレシピの成功要因は、玉ねぎの酵素を利用した下味による肉の軟化、片栗粉に水滴を加えて作る「クラスタ」による衣のサクサク感、そして甘酢ダレを片面だけに絡めることで食感を維持する工夫にあります。
これらのテクニックを丁寧に行うことで、家庭でも番組で紹介されたような専門店の味を再現できます。
まとめ:絶品衣サクサクチキン南蛮の再現について
今回は、『ぐるぐるナインティナイン2時間SP』で橋本直樹シェフが披露した「衣サクサクチキン南蛮」のレシピをご紹介しました。
鶏むね肉をしっとり柔らかく仕上げる下準備から、特徴的なサクサク衣の作り方、そして味の決め手となるタルタルソースと甘酢ダレまで、シェフのこだわりが詰まった一品です。
ぜひご家庭で、この素晴らしい食感と味わいをお楽しみください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント