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【ためしてガッテン】夏おでんのレシピ!“G級グルメ”第一弾【5月8日】

2025年5月8日に放送された「ためしてガッテン」の”G級グルメ”企画第一弾で紹介された、石川県の食文化を活かした冷製おでん「夏おでん」

この斬新な料理は、暑い季節にぴったりのメニューとして大きな注目を集めました。

この記事を読めば、番組で紹介された「夏おでん」の詳しいレシピはもちろん、その開発背景、美味しさの科学的な秘密、そして栄養価に至るまで、夏おでんの全てが分かります。

これまでの「おでん」のイメージを覆す、冷たくて美味しい新感覚の味わいを、ご家庭で手軽に楽しむための情報が満載です。

さあ、あなたもこの夏、話題の「夏おでん」作りに挑戦してみませんか?

ためしてガッテン “G級グルメ”企画

2025年5月8日の「ためしてガッテン」では、日本各地の食文化を掘り起こし、新たな名物料理を開発する“G級グルメ”というエキサイティングな企画が始動しました。

その栄えある第一弾として取り上げられたのが、おでん王国・石川県の伝統と革新が融合した「夏おでん」です。

夏おでん 紹介

暑い夏に、ひんやりと美味しい「夏おでん」はいかがでしょうか。

この料理は、伝統的なおでんの概念を覆す、まさに新感覚の一品です。

石川県は元々、人口一人当たりのおでん専門店の数が全国でもトップクラスを誇り、「金沢おでん」に代表されるように、年間を通しておでん文化が深く根付いている地域。

そんなおでん愛あふれる土地で、暑い季節でもさっぱりと出汁文化を堪能できるようにと考案されたのが、この「夏おでん」なのです。

最大の特徴は、なんといっても「冷やして食べる」という斬新なスタイル。

そして、隠し味には石川県能登地方で古くから作られている魚醤「いしる」を使用します。

「いしる」は日本三大魚醤の一つにも数えられ、魚介類を塩と共に漬け込み発酵させて作る調味料で、独特の深い旨味と香りを持っています。

この「いしる」を加えることで、夏おでんの出汁に地元ならではの豊かなコクと奥行きが生まれるのです。

調理法もユニークで、具材を長時間煮込むのではなく、短時間煮た後に火を止め、ゆっくりと冷ます過程で味を染み込ませます。

この冷却過程で、具材内部の温度が低下すると、煮汁中の塩類や旨味成分が浸透圧の差によって効率よく具材内部へと移動します。

そのため、短い煮込み時間でもしっかりと味が染み込んだ、深い味わいが実現できるのです。

特にトマトに含まれるペクチンという成分は、加熱すると緩み、冷却することで再び固まる性質があるため、煮崩れすることなく出汁をたっぷりと抱え込みます。

さらに、「いしる」に含まれるアミノ酸は、昆布のグルタミン酸や鰹節のイノシン酸といった出汁の旨味成分と出会うことで相乗効果を発揮し、旨味の感じ方を飛躍的に向上させます。

この「夏おでん」は、石川県の伝統的な「金沢おでん」の系譜を受け継ぎつつ、地元の魚醤文化とトマトやナス、オクラといった彩り豊かな夏野菜を巧みに融合させた、まさに郷土色あふれる一皿と言えるでしょう。

栄養学的にも優れており、例えばトマトに含まれるリコピンやビタミンCは、夏の強い紫外線によるダメージから体を守り、疲労回復を助ける効果が期待できます。

オクラ特有のネバネバ成分であるムチンや豊富な食物繊維は、胃腸の粘膜を保護し、お腹の調子を整えるのに役立ちます。

また、ナスに含まれるポリフェノールの一種であるナスニンやカリウムは、抗酸化作用や血圧を安定させる効果が知られています。

このように、「夏おでん」は美味しさだけでなく、夏を元気に乗り切るための栄養も満点なのです。

ひんやり美味しい!秘密の材料

この革新的なおでんの美味しさを生み出すのは、選び抜かれたこだわりの材料たちです。

特に注目したいのは、伝統的な調味料と新鮮な夏野菜の組み合わせ

それでは、具体的な材料(2~3人分)を見ていきましょう。

だし(作りやすい分量)

  • : 1500ml
  • 昆布 : 15g
  • 鰹節 : 30g
  • 薄口醬油 : 大さじ3~4(味を見て調整してください)
  • みりん : 大さじ2
  • いしる : 小さじ1 ※なければ塩小さじ1/2~1で調整してください

おでん種(お好みで)

  • 大根 : 1/3本
  • こんにゃく : 1枚
  • ゆで卵 : 4個
  • トマト(中サイズ) : 3個
  • ナス(小サイズ) : 3個
  • タコ(ゆで) : 150g
  • はんぺん、さつま揚げなど練り物 : 適量
  • その他 : オクラ、とうもろこし、冬瓜などお好みで

隠し味の「いしる」は、料理に深い旨味とコクを与えます。

もし手に入らない場合は塩で代用しますが、少量加えるだけで本格的な味わいに近づきます。

おでん種は、定番の大根やこんにゃく、ゆで卵に加え、トマトやナス、オクラ、とうもろこしといった夏野菜が特におすすめです。

番組では、石川県産の加賀太きゅうりや加賀れんこんなども紹介されており、地元の野菜を使うとより本場の味を楽しめます。

驚くほど簡単!絶品だしと冷やす作り方

材料が揃ったら、いよいよ調理開始です。

夏おでんは、煮込み時間が短いにもかかわらず、驚くほど味が染み込むのが特徴。

その秘密は、ユニークな「冷やす」工程にあります。

初心者でも簡単に作れる手順を、ステップごとに詳しくご紹介します。

1.だしを取る

  • 準備 : 鍋に水1500mlと昆布15gを入れ、30分から1時間ほど置いて昆布の旨味を水に移します。
  • 加熱 : 鍋を弱火でゆっくりと加熱し、沸騰する直前に昆布を取り出します。昆布は煮すぎるとえぐみが出るので注意しましょう。
  • 鰹節 : 一度お湯を沸騰させた後、火を止めてから鰹節30gを入れます。
  • 濾す : 1~2分ほど置き、鰹節の旨味と香りが十分に出たら、キッチンペーパーや布巾を使って静かに濾します。これで基本となる美味しいおでんだしが完成です。

2.具材の下ごしらえ

それぞれの具材が持つ美味しさを最大限に引き出し、味が染み込みやすくなるように、丁寧な下ごしらえを行います。

  • 大根 : 1/3本は厚さ2~3cmの輪切り、または半月切りにし、皮を厚めにむいて面取りをします。米のとぎ汁(または少量の米を入れた水)で15分から20分ほど下茹でし、竹串がすっと通るくらいになったら流水で洗い、ぬめりを取ります。
  • こんにゃく : 1枚は表面に格子状の切り込みを浅く入れ、食べやすい大きさに切ります。塩少々を振ってよく揉み込み、水洗いした後、数分下茹でしてアクを抜きます。
  • ゆで卵 : 4個は殻をむいておきます。
  • トマト(中サイズ) : 3個はヘタを取り、お尻に十字の浅い切り込みを入れます。熱湯に数秒くぐらせ、すぐに冷水に取ると皮がするりと簡単に湯むきできます。
  • ナス(小サイズ) : 3個はヘタを切り落とさずに、縦に数カ所、皮に切れ目を入れます。ラップで包み、電子レンジ(600W)で2分~3分程度加熱し、粗熱が取れたら皮をむきます。こうすることで色鮮やかに仕上がり、味も染みやすくなります。
  • タコ(ゆで) : 150gは食べやすい大きさに切ります。
  • 練り物(はんぺん、さつま揚げなど) : 油抜きが必要なものは、ザルに乗せて熱湯をさっとかけるか、短い時間茹でて余分な油を取り除きます。
  • オクラ : 塩で表面をこすり洗い(板ずり)し、うぶ毛を取り除きます。ヘタの先端とガクの硬い部分をぐるりと剥き取ります。
  • トウモロコシ : 食べやすい大きさに輪切りにし、軽く茹でておきます。

野菜の下準備に電子レンジを活用したり、だし取りにだしパックを使用したりすると、調理時間を短縮できます。

3.煮込む(味をしみ込ませる準備)

ここでの煮込みは、本格的に味を入れるというよりは、味をしみ込ませるための準備段階です。

  • だしと調味料 : 鍋に手順1で取っただしと、調味料(薄口醬油大さじ3~4、みりん大さじ2、いしる小さじ1、または塩小さじ1/2~1)を入れ、火にかけます。
  • 具材投入(硬いものから) : 大根、こんにゃく、ゆで卵、タコなど、火が通りにくく味を染み込ませたい具材から順に加えます。
  • 煮込み時間 : 沸騰したら弱火にし、アクを取りながら15分から20分ほど煮ます。煮込みすぎないのが美味しく仕上げるポイントです。
  • 練り物投入 : はんぺんやさつま揚げなどの練り物を加える場合は、煮崩れを防ぐため、煮込み終わる最後の5分程度で加えます。

4.味を染み込ませる(冷ます工程)

夏おでんの美味しさの最大の秘訣は、この「冷ます工程」にあります。

煮汁が冷めていく過程で、具材にグッと味が染み込んでいくのです。

  • 火を止めて粗熱を取る : 煮込みが終わったら火を止め、鍋のまま置いて粗熱を取ります。この温度が下がっていく過程で、味がじっくりと浸透していきます。
  • 夏野菜を加える : 粗熱がある程度取れたら、下ごしらえしたトマト、ナス、オクラ、とうもろこしなどの夏野菜を加えます。特にトマトは煮崩れしやすいので、温かいだしに漬けるようなイメージで加えるのがコツです。
  • ゆっくり冷ます : 鍋の蓋をし、バスタオルや新聞紙などで鍋全体を包み込み、約30分間かけてゆっくりと冷ましていきます。こうすることで、保温効果により味がより一層染み込みやすくなります。
  • 冷蔵庫で冷やす : 鍋ごと、または清潔な保存容器に移し替えて、冷蔵庫でしっかりと冷やします。最低でも2~3時間、できれば一晩置くと、味がよく染み込み、冷たくて美味しい夏おでんが出来上がります。

冷却工程では、食中毒防止のため、鍋をタオルで包んで常温で放置する時間は30分を目安とし、長時間そのままにしないことが重要です。

冷蔵保存する際は4℃以下を保ち、できるだけ翌日までに食べ切るようにしましょう。

再加熱せずに冷たいまま提供する場合は、取り分けに清潔なトングや使い捨て手袋を使用し、交差汚染を防ぐことも大切です。

まとめ:夏おでんの魅力と新しい楽しみ方について

「ためしてガッテン」で紹介された「夏おでん」は、“冷やすことで味を染み込ませる”という逆転の発想で、おでんの常識を覆した画期的な一品です。

石川県の伝統調味料「いしる」と彩り豊かな夏野菜を組み合わせることで、短時間の調理ながら驚くほど豊かな旨味と美しい見た目を実現しています。

さらに、夏バテ気味の体に嬉しい栄養も満点。

科学的な調理理論と郷土文化が見事に融合したこの新しい名物を、ぜひご家庭で試してみてはいかがでしょうか。

暑さで食欲が落ちがちな季節に、きっと新たな食の楽しみを発見できるはずです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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