2025年5月12日に放送された「ためしてガッテン」では、家庭でできる「究極のいなり」として、「ためしてガッテン流いなりずし」が特集されました。
この記事を読めば、なぜこのいなり寿司が多くの人々を魅了するのか、その秘密が分かります。
番組で紹介された、酢飯には砂糖を一切使せず、油揚げを特製の甘だれでじっくり煮込み、完成してから「4時間待つ」という驚きの調理法、そしてその味覚的特長や具体的な材料、詳細な作り方の手順まで、詳しく解説します。
ご家庭で「究極のいなり」を再現するための情報が満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。
ためしてガッテン 究極のいなり
「ためしてガッテン」で紹介された「究極のいなり」は、伝統的ないなり寿司の概念を覆す、科学的なアプローチと味覚の追求から生まれた逸品です。
その最大の特徴は、油揚げの濃厚な甘さと、砂糖を全く使用しない酢飯のキリリとした酸味と塩味との大胆なコントラスト、そしてそれらが時間をかけて調和していく点にあります。
ガッテン流「究極のいなり寿司」を紹介
この「究極のいなり寿司」の美味しさの核心は、緻密に計算された味のバランスにあります。
油揚げはしっかりと甘く煮付けられる一方で、酢飯には砂糖を加えず、酢と塩のみで調味されます。
この一見アンバランスに思える組み合わせが、「味の抑制効果」という味覚のメカニズムを巧みに利用し、それぞれの味を引き立て合いながら、最終的には一体感のある深い味わいを生み出すのです。
甘い油揚げに砂糖なしの酢飯を詰め、4時間じっくりと寝かせることで、それぞれの味が相互に浸透し合い、作りたてでは到達できない驚きの美味しさが実現します。
美味しさの秘訣!準備する材料リスト
「究極のいなり寿司」を作るために必要な材料は、シンプルながらもその配合バランスが重要です。
以下に3人分(12個分)の材料を示します。
- 【いなり用 油揚げ】 :
- 油揚げ 6枚
- 砂糖 大さじ5
- 醤油 大さじ3
- 水 300ml
- 【酢飯用】 :
- 米 2合
- 酢 75ml
- 塩 4g
油揚げを煮るための砂糖の量は大さじ5と多めですが、これが酢飯の酸味と絶妙なハーモニーを生み出します。
酢飯に砂糖を使用しない分、油揚げの甘さが際立ち、後を引く美味しさとなります。
水300mlで煮ることで、油揚げがふっくらと仕上がります。
驚きの美味さ!詳細な作り方ステップ
「究極のいなり寿司」を家庭で再現するための詳細な作り方の手順を、ポイントと共に解説します。
一つ一つの工程に美味しさの秘密が隠されています。
【お米の準備と炊飯】
- ①お米をとぐ :
米2合を、水が白く濁らなくなる程度まで丁寧にとぎます。
- ②水加減して炊飯 :
通常の水加減よりも約2mmほど水を少なくして炊飯器にセットし、炊き上げます。
これにより、酢と混ぜ合わせてもべちゃっとしない、程よい硬さの酢飯になります。
【油揚げの下処理と煮込み】
- ①油揚げの油抜き :
油揚げ6枚を熱湯に入れ、2~3分茹でて油抜きをします。
油揚げが浮いてくるので、しゃもじなどで時々押さえながら均一に油を抜きましょう。
この工程により、油揚げ特有の油臭さが抜け、味が格段に染み込みやすくなります。 - ②水気を切り、カット :
茹で上がった油揚げをザルにあげて粗熱を取り、キッチンペーパーなどで優しく押さえて水気を切ります。
手で強く絞ると破れることがあるため注意してください。
その後、油揚げを半分に切ります。 - ③油揚げを煮る :
鍋に水300ml、砂糖大さじ5、醤油大さじ3を入れて煮立たせます。
沸騰したら、準備した油揚げを投入します。 - ④煮含める :
落としぶたをして中強火で約7分間、煮汁がほとんどなくなるまで煮含めます。
焦げ付きやすいので火加減に注意し、煮汁は完全に煮詰めず、少量残すのがポイントです。
この残った煮汁が、食べた瞬間にじゅわっと広がる旨味の秘訣となります。
【合わせ酢と酢飯の調理】
- ①合わせ酢の準備 :
油揚げを煮ている間に、酢75mlと塩4gをボウルなどであらかじめ均一に混ぜ合わせておきます。
このレシピでは、油揚げをしっかりと甘くするため、酢飯には砂糖を一切加えません。 - ②ご飯と合わせ酢を混ぜる :
ご飯が炊き上がったら、すぐに大きめのボウルに移し、準備しておいた合わせ酢を全体に回しかけます。
しゃもじを使い、ご飯粒を潰さないように、切るように手早く混ぜ合わせます。 - ③酢飯を冷ます :
混ぜ合わせた酢飯を大きな皿やバットなどに広げ、うちわなどで扇ぎながら冷まします。
こうすることで余分な水分が飛び、酢飯に艶が出て美味しく仕上がります。
【いなり寿司の仕上げと熟成】
- ①酢飯を握る :
手に少量の水または手酢(水にほんの少し酢を加えたもの)を付け、冷ました酢飯を12等分(1個あたり約50g~60g程度)にし、小さめに、やや細長く握ります。
- ②酢飯を油揚げに詰める :
煮汁を軽く絞った油揚げの口を開き、握った酢飯を詰めます。
油揚げの角までしっかりと酢飯が行き渡るように、指で軽く押し込みながら形を整えます。 - ③完成、そして最も重要な「待ち時間」 :
酢飯を詰めた油揚げの口を下にして皿に並べ、乾燥を防ぐためにラップをかけます。
そして、常温で4時間置きます。
この「4時間」という時間が、油揚げの甘い煮汁と酢飯の酸味が相互に浸透し合い、味が馴染んで「究極のいなり」が完成するための、最も重要な工程です。
作りたてではまだ味が分離していますが、4時間後には驚くほど一体感のある深い味わいに変化します。
常温で保存する場合、7時間以内であれば味が大きく変わることなく美味しくいただけます。
それ以上保存する場合は冷蔵庫に入れ、1日程度で食べきるようにしましょう。
冷蔵保存で硬くなった場合は、電子レンジで少し温めるとふっくらとした食感が戻ります。
まとめ:ためしてガッテン流 絶品いなりの秘訣について
「ためしてガッテン」で紹介された「究極のいなり」は、油揚げのしっかりとした甘さと、砂糖を使わないキリリとした酢飯、そして4時間という「待ち時間」が生み出す味の調和が特徴です。
一見シンプルな材料と工程の中にも、科学的な根拠に基づいた美味しさの秘訣が詰まっています。
ご家庭でもこれらのポイントを押さえることで、きっと感動的な味わいのいなり寿司を再現できるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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