忙しい毎日でストレスを感じやすい現代社会。
なんだか心が晴れない、体が重いと感じることはありませんか?
2025年5月16日にNHK Eテレで放送される『おとな時間研究所』の「心も体も喜ぶ!自然セラピー」では、そんな私たちにぴったりの癒やしのヒントが紹介されます。
この記事を読めば、番組で取り上げられる東京都奥多摩での森林セラピーの魅力や、科学的に解明されつつある自然のリラックス効果、さらには野草を生活に取り入れる素敵なアイデアまで詳しく分かります。
心と体が本当に喜ぶ、自然と調和した豊かな暮らしのヒントを見つけていきましょう。
おとな時間研究所 心も体も喜ぶ!自然セラピー
現代人が抱えるストレスや心身の不調に対し、自然が持つ癒やしの力に着目した番組内容が展開されます。
科学的な視点と実践的な方法の両面から、自然と触れ合うことの大切さとその効果を深掘りします。
奥多摩の森は天然の癒やし空間!その秘密は?
森の中に身を置くだけで、なぜか心が落ち着き、リフレッシュできると感じた経験はありませんか。
森林セラピーとは、森林環境が持つ力を活用して心身の健康維持や増進、疾病の予防を目指す取り組みです。
科学的な研究により、森林浴を行うことでストレスホルモンであるコルチゾールの濃度が低下したり、免疫機能に関わるNK(ナチュラルキラー)細胞が活性化したりといった効果が明らかになっています。
この癒やし効果の背景には、樹木が発散する「フィトンチッド」という香り成分や、滝や渓流の周辺に多い「マイナスイオン」といった物質の働きがあります。
フィトンチッドにはリラックス効果や抗菌作用があり、マイナスイオンは自律神経を整える効果が期待されています。
さらに、木々の緑や木漏れ日(視覚)、鳥のさえずりや風の音(聴覚)、森の香り(嗅覚)、木の幹や土の感触(触覚)といった五感を通じた刺激が総合的に作用し、私たちを深いリラックスへと導いてくれるのです。
番組で注目される東京都奥多摩町は、都心からのアクセスも良く、豊かな自然環境を活かした「森林セラピー基地」として認定されています。
JR青梅線の奥多摩駅から徒歩約20分という手軽さも魅力の一つです。
香りの道「登計トレイル」で五感フル回転!
奥多摩森林セラピー基地の中でも特に注目したいのが、「香りの道 登計(とけ)トレイル」です。
このトレイルは、日本で初めて森林セラピー専用に設計された、全長約1.3kmの心地よい散策路。
道の一部にはヒノキのウッドチップが敷き詰められており、歩くだけで爽やかな木の香りに包まれ、自然と心が解きほぐされていくのを感じられます。
登計トレイルの魅力は、ただ歩くだけではありません。
途中には、寝転んで空を見上げられる木製のベンチや、森を見渡せるツリーハウス風の展望テラス、そして静かにヨガや座禅ができる広場などが設けられています。
これらはすべて、訪れる人が五感を通して自然を満喫し、心身ともにリフレッシュできるよう工夫されたものです。
ストレス解消はもちろん、心をリセットし、新たな気づきを得るための貴重な時間となるでしょう。
さらに、おくたま地域振興財団では、専門のガイドが同行する森林セラピーツアーも開催しています。
登計トレイルや奥多摩湖畔の「山のふるさと村」などを巡りながら、森林ヨガで体をほぐしたり、そば打ちやクラフト体験で自然の恵みに触れたり、地元の食材を使った食事を味わったりと、多彩なプログラムが用意されています。
日帰りから宿泊を伴うリトリート形式まで選べるので、自分のスタイルに合わせて参加できます。
千葉大 池井先生が解き明かす!自然との共生とは
自然が私たちにもたらす癒やしの効果は、経験的に知られているだけでなく、科学的な研究によっても裏付けられつつあります。
番組には、この分野の専門家である千葉大学環境健康フィールド科学センターの池井晴美准教授が登場し、自然セラピーのメカニズムや具体的な効果について解説します。
池井准教授は、森林だけでなく、都市公園や木材、花や観葉植物といった身近な自然が人間の生理機能にどのような影響を与えるかを多角的に研究しています。
例えば、脳活動や自律神経活動、ストレスホルモンの濃度などを測定することで、リラックス効果を客観的に評価。
その結果、木の香りや木材に触れること、さらには木材の壁画像を見るだけでも脳活動が鎮静化し、生理的なリラックス効果が得られることなどを明らかにしています。
池井准教授の研究の根底には、「Back-to-Nature理論」という考え方があります。
これは、人類が進化の歴史の99.99%以上を自然環境の中で過ごしてきたため、私たちの身体や遺伝子は基本的に「自然対応用」に設計されているというものです。
しかし、都市化された人工的な環境で過ごすようになったのはごく最近のことであり、このミスマッチが現代人のストレスの一因となっている可能性を指摘しています。
そこで重要になるのが、池井准教授が提唱する「能動的快適性」です。
これは、暑さ寒さといった不快を取り除く「受動的快適性」とは異なり、五感を通じて心地よい刺激を積極的に求めることで得られるプラスアルファの快適さを指します。
森林セラピーや木材セラピーは、まさにこの「能動的快適性」を高めるものであり、人間が本能的に求める自然との調和を取り戻すための重要なアプローチなのです。
野草の達人 海野さんに学ぶ!驚きの活用術と知恵
番組の後半では、私たちの足元に広がる自然の恵み、「野草」にスポットライトが当たります。
登場するのは、野草料理マイスターの海野千恵子さん。
海野さんは、野草を日々の暮らしに取り入れ、その知恵と魅力を多くの人に伝えています。
野草を生活に取り入れることは、単に食材を得る以上の豊かさをもたらします。
季節の移り変わりを五感で感じ、自ら自然の中に入って収穫する喜び、そして自然の恵みをいただくという行為そのものが、ストレスを和らげ、心を穏やかにしてくれます。
何よりも、野草を通じて自然との深いつながりを再認識できるでしょう。
海野さんは、大分県佐伯市で野草塾「つみ草」を主宰し、四季折々の野草を生活に取り入れ、身体が必要とするものを自然な形で摂ることで、人間が本来持つ自然治癒力を高めるという食養生を実践しています。
その背景には、ご自身がリウマチ性疾患の治療とその副作用に苦しんだ経験があり、食事と医学について深く研究する中で野草の力に目覚めたという経緯があります。
日本和ハーブ協会1級検定や薬草料理マイスターの資格も取得され、その知識と経験は折り紙付きです。
番組では、海野さんが実践する季節ごとの野草の見分け方や収穫のコツ、そして調味料や乾燥保存などを活用して年間を通じて野草を楽しむ工夫などが紹介される予定です。
初心者でも無理なく始められるヒントが満載となるでしょう。
都会でも簡単!身近な自然で心身リフレッシュ術
奥多摩のような豊かな自然に囲まれた場所へ足を運ぶのは素晴らしい体験ですが、実はもっと手軽に、日常生活の中で自然セラピー効果を得る方法もあります。
番組では、本格的な森林セラピーだけでなく、私たちの身近な場所で実践できるセラピー方法も紹介されます。
例えば、「近所の公園を5分だけ歩く」「木のそばで深呼吸する」「ベンチに座って自然の音に耳をすます」といった簡単な行動だけでも、心が落ち着き、リフレッシュする効果が期待できるのです。
実際に、千葉大学の研究チームが新宿御苑で行った実験では、都市部を歩いた場合と比較して、新宿御苑内を歩いた方が生理的なリラックス効果が高まり、心拍数も有意に低下することが確認されています。
特別な場所でなくても、自宅の庭やベランダでハーブや野菜を育てたり、室内に観葉植物を飾ったりすることも、立派な自然とのふれあいです。
大切なのは、意識的に五感を使い、その存在を感じ、心地よさを見出すこと。
忙しい日々の中でも、ほんの少しの時間を見つけて自然に触れるだけで、心と体はきっと喜んでくれるはずです。
まとめ:自然と調和する豊かな暮らしのヒントについて
今回は、NHK Eテレ『おとな時間研究所』で紹介される「心も体も喜ぶ!自然セラピー」をテーマに、奥多摩の森林セラピーの魅力や野草活用の知恵、そして専門家が解き明かす自然の癒やし効果について深掘りしました。
森の香りや木漏れ日、足元の小さな草花など、私たちの周りには心と体を癒やすヒントがたくさん隠されています。
この記事が、皆さんの毎日がより豊かで健やかなものになるための一助となれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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