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【ザワつく金曜日】調味料4選 どんどん高くなる選手権【2025年5月2日】

人気テレビ番組「ザワつく!金曜日」の「どんどん高くなる選手権」は、ただ高価なだけでなく、その価格に見合うこだわりや物語を持つ逸品を紹介する人気コーナーです。

2025年5月2日放送回では、日本の食卓を豊かにする究極の「調味料」4選が特集されました。

この記事を読めば、番組で紹介された静岡県駿河湾の恵み「戸田塩」、希少な柚子胡椒「柚子殿」、だしが主役のポン酢「ツボポン」、そして二十年の時が生んだ「二十年味噌」について、それぞれの驚きの価格とその背景にあるストーリー、素材や製法への並々ならぬこだわり、そして味わいの特徴まで詳しく知ることができます。

なぜこれらの調味料がこれほどまでに高く評価され、人々を魅了するのか、その秘密に迫ります。

駿河湾の恵み!戸田塩の優しさ 750円

まず紹介するのは、静岡県駿河湾の海水から作られる「戸田塩(へだしお)」です。

価格は180gで750円と、普段使いの塩としては少し贅沢ですが、その価値は豊かな自然と丁寧な手仕事にあります。

この塩の原料となるのは、日本一深い駿河湾の、戸田港沖合、水深15〜20メートルの清浄な海水です。

プランクトンが豊富で不純物が少ない、ミネラルをたっぷり含んだ海水を、地元の漁師でもあるNPO法人「戸田塩の会」のメンバーが、長年の経験で見極めた最高の潮目の時に汲み上げています。

この厳選された海水こそが、戸田塩の独特な風味の源泉なのです。

採取された海水は、薪だけを燃料にした平釜で、昼夜問わず約13〜15時間、火力を絶やさずじっくりと煮詰められます。

燃料には間伐材を使うなど、環境への配慮も忘れません。

煮詰める過程では、アクなどの不純物を丁寧に手作業で取り除き、美しい塩の結晶が現れたら収穫します。

しかし、すぐに製品とはなりません。

ここから約1ヶ月から1ヶ月半かけて熟成させることで、塩の角が取れ、戸田塩特有のまろやかな味わいが生まれます。

一説には、熟成中にクラシック音楽を聴かせているとも言われ、ユニークな取り組みも特徴です。

こうしてできた戸田塩は、きめ細かい真っ白な結晶で、口に含むと鋭い塩辛さはなく、非常にまろやか。

ほのかな甘みさえ感じられます。

これは豊富なミネラルと適度なにがり成分によるもので、素材本来の味を引き立てます。

この塩作りは、1995年に旧戸田村(現・沼津市)の女性たちが地域活性化のために立ち上がり、約1500年前の塩作りを4年の歳月をかけて復元したものです。

NPO法人となった現在も、地域の雇用創出や環境保全、食育活動などに取り組んでいます。

幻の味?川津食品 柚子殿 1,620円

次にご紹介するのは、年に二度しか製造されないという希少性から「幻」とも呼ばれる柚子胡椒、川津食品の「柚子殿(ゆずどん)」です。

価格は80gの瓶入りで1,620円。

柚子胡椒としては驚きの価格ですが、それには理由があります。

製造元は、大分県日田市で60年以上柚子胡椒作りに携わる老舗、有限会社 川津食品。

そのこだわりはまず素材選びから始まります。

「柚子殿」に使われる柚子は、九州各地からその年で最も出来の良いものを厳選。

特に香りが日本一とも評される熊本県山都町の柚子など、30種類以上の柚子の中から最高の組み合わせを選び抜くという徹底ぶりです。

唐辛子も九州産で、真夏の夜明け前に一粒ずつ手摘みされます。

塩も、柚子と唐辛子の個性を最大限に引き出す九州産のものが選ばれています。

厳選された素材は、熟練の技で「柚子殿」へと昇華します。

最大の特徴である年2回の限定生産が、その希少価値を高めています。

柚子の香りを損なわないよう、皮は丁寧に手作業でむかれ、完熟度の異なる3種類の黄柚子と青柚子をブレンド

香りが弾けるように粗めの粒状に仕上げられます。

その後、約2週間寝かせることで味が馴染み、深みを増すのです。

木箱を開けた瞬間から放たれる強烈な柚子の香りが、期待感を高めます。

味わいは、爽やかな柚子の香りと、ピリッとしながらも角の取れたまろやかな辛さ、そしてしっかりとした旨味が見事に調和しています。

肉料理や炒め物、パスタなど、様々な料理のアクセントとして活躍します。

この「柚子殿」は、三代目柚子殿が病床にあった初代と交わした「最高の柚子こしょうを造ってみせる」という約束の結晶でもあり、そのストーリーも多くの人を惹きつけています。

希少性と品質の高さから、発売されると即完売することが多い人気商品です。

衝撃!だしが主役のツボポン 4,580円

続いては、これまでのポン酢のイメージを覆すかもしれない、だし専門店・尾粂(おくめ)が扱う「ツボポン」です。

桐箱に入った125gのボトルで価格は4,580円(番組紹介時)。

まさに衝撃的な価格ですが、その中身には驚きのこだわりが詰まっています。

このポン酢を生み出したのは、なんと京都で襖などを作る表具師職人の壷内(つぼうち)氏。

野菜嫌いの息子さんがポン酢をかけると野菜を食べてくれることから、「もっと美味しいポン酢を作ってあげたい」という親心で開発をスタート。

3年もの歳月をかけた探求の末、職人魂が新たな領域で開花しました。

販売は、明治四年創業の老舗だし専門店「だし尾粂」が行っています。

尾粂は製造元ではなく、その価値を見出し、世に送り出す役割を担っているのです。

ツボポンの最大の特徴は、ボトルの中に最高級のだし素材、すなわち三ヶ月熟成させた本枯節の腹部分をカンナで削ったものと、濃厚な旨味を持つ北海道産羅臼昆布がそのまま入っている点です。

液体部分も、島根県産の醤油、大分県産の生搾り柚子果汁(1リットル約4,000円!)、そして岐阜県産の三年熟成みりんを使用するというこだわりよう。

さらに、無添加はもちろん、精製された砂糖は一切使わず、みりん本来の甘みだけで味を調えています。

塩分も市販品より約30%カットされており、健康への配慮も感じられます。

月にわずか100本しか生産されない希少な製品で、容器の中で鰹節と昆布が旨味を放出し続けます。

醤油、柚子果汁、みりんを合わせてから一週間寝かせることで、複雑で深みのある味わいが完成します。

楽しみ方もユニーク。

振らずに上澄みだけを使えば上品に、よく振れば濃厚なだしの風味を存分に味わえます。

そして、使い終わった後に残った鰹節や昆布は、「食べるポン酢」としてご飯のお供やおつまみになるのです。

味だけでなく、使い方で変化を楽しめ、最後まで素材を堪能できる「体験」を提供しています。

時が生んだ奇跡!糀屋団四郎 二十年味噌 10,800円

最後に登場したのは、まさに「時」が作り出した芸術品、糀屋団四郎(こうじやだんしろう)の「二十年味噌」です。

価格は500gで10,800円と、味噌としては破格ですが、その背景には二十年という長い歳月と、老舗の伝統、そして偶然が生んだ物語があります。

作り手は、新潟市南区で昭和7年から続く老舗味噌蔵「糀屋団四郎」。

四代目が暖簾を守るこの蔵は、創業以来、伝統的な無添加・天然醸造にこだわり続けています。

原料の米と大豆はすべて国産。

特に大豆は昔ながらの和釜で煮ることで旨味を引き出し、米を蒸す木製の甑(こしき)も現役です。

長年棲みついた「蔵付酵母」が、団四郎ならではの複雑な風味を生み出しています。

二十年味噌の誕生は、計画されたものではありませんでした。

平成2年(1990年)と3年(1991年)、特に良質な国産米(新潟県産コシヒカリまたはコシイブキ)と大豆(北海道産トヨマサリ)、天日湖塩で仕込んだ通常の一年熟成味噌「金印味噌」の一部が、何らかの理由で出荷されずに蔵に残ったのです。

普通なら廃棄されるところですが、糀屋団四郎はこれを丁寧に手入れし続けました。

歳月と共に味噌は劇的に変化。

五年、十年と経つうちに色は漆黒に深まり、独特の芳醇な香りと、他に類を見ない複雑で深遠な味わいを醸し出すように。

こうして二十年以上の時を経て、偶然と蔵人の丹精によって「二十年味噌」は誕生したのです。

まるでヴィンテージワインのように、時間そのものが最も贅沢な原材料と言えるでしょう。

完成した二十年味噌は、深淵な漆黒の色合いが特徴。

蓋を開けると濃厚で芳醇な香りが立ち上ります。

味わいは、極めて濃厚なコクと複雑に絡み合った旨味、長い熟成が生み出す独特の風味が渾然一体となっています。

その個性を最大限に楽しむため、まずはだしや具材を加えず、お湯に溶いただけの「味噌湯」で味わうのがおすすめ。

ほんの少量で驚くほど深みのある一杯になります。

経済産業省のプロジェクト「The Wonder 500」にも選ばれた、まさに奇跡の逸品です。

まとめ:ザワつく金曜日で紹介された究極調味料について

今回ご紹介した「ザワつく!金曜日」登場の究極調味料4選は、いずれも高価ではありますが、その価格には代えがたい価値が詰まっていました。

厳選された素材、手間暇を惜しまない伝統製法、希少性、そして作り手の情熱や偶然が生んだ物語。

これらが、単なる味覚を超えた感動を与えてくれます。

日々の食卓に、少し特別な彩りを加えてみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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